2010年5月3-7日にパリで開催された第5回海洋・海岸・諸島の世界会議と、2010年5月10-13日にインドネシア・バリで開催された第8回西太平洋海洋学委員会(WESTPAC)の政府間会議にNOWPAP職員が出席しました。
第5回海洋・海岸・諸島の世界会議では、NOWPAPの代表は、気候変動の生態系への影響、生物多様性保全、越境海洋生態系の管理などのいくつかの会議に参加しました。また、シンポジウムの結果をふまえた政策会議、討論会、作業部会も開催され、今後の活動方針が話し合われました。2010年と2012年の生物多様性の目標達成には、世界の海洋10%を保護地域とする必要性への課題など、今後長い道のりがあることが確認されました。この機会を利用して、NOWPAP代表はUNEP沿岸海洋生態系部ディレクター、東アジア海域調整機構コーディネーター、世界海洋観測システム代表らと話し合いの機会を持ち、とりわけNOWPAPと北東アジア地域・世界海洋観測システム(NEAR-GOOS)との連携強化への現実的な方法や“名古屋 海の日”での海洋・沿岸生物多様性フォーラム(CBD COP10でのサイドイベントとして富山県が提案)開催の可能性が話し合われました。
第8回IOC WESTPAC政府間会議には加盟国や国際機関が参加のもとで、前回のWESTPAC政府間会合以降の事業計画の実施状況及びNOWPAPに関連したHAB、海洋リモートセンシング、油流出対策、NEAR-GOOS、海洋・沿岸生物多様性(侵入生物種)、データベース(ODIN WESTPAC)の活動などに関して討議がなされました。また、同会議ではNOWPAPとIOC WESTPACのさらなる協力の必要性と共同活動の推進の提案がなされました。 NEAR-GOOSについては、UNEP地域海計画とIOC GOOS事務局が協議した結果、NEAR-GOOSとNOWPAPとの協力関係の推進が提唱されました。その結果を受けて、NOWPAP主導のリモートセンシングデータ分析の共同研修を実施することが承認され、さらに、NOWPAPは新たに設置された地球規模の海洋環境の状況の定期的な報告と評価のためのWESTPAC作業グループへの参加の要請を受けました。また、朝鮮民主主義人民共和国の代表は、今年ロシアで開催予定の第15回NOWPAP政府間会合への参加を示唆しました。