15 Apr 2022 Blogpost

UNEPグローバルダイアログ2021 開催レポート

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UNEPグローバルダイアログ2021 開催レポート

汚染のない地球に向けた持続可能な廃棄物管理 -20211279

UNEP-IETCは、持続可能な廃棄物管理に関係する貢献している各国の政府関係者や専門家等が参加するグローバルダイアログを2021年12月に開催しました。UNEPグローバルダイアログ2021は「汚染のない地球に向けた持続可能な廃棄物管理」と題し、3日間の日程でプラスチック廃棄物や新型コロナウイルス感染症関連廃棄物、電気電子機器廃棄物(E-waste)など、廃棄物管理分野における最新のテーマを中心に発表やパネルデスカッションが行われました

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ハイライトビデオ:

https://www.youtube.com/watch?v=ebIp_7FUHgk

 

開会式

初日の開会式では、UNEPの本多俊一氏とお笑い芸人・プロデューサーの古坂大魔王氏がモデレーターとして進行を務めました。民間企業の取組紹介や2030SDGsへのアプローチ、2050年のカーボンニュートラルに向けた社会の在り方について対話を行い、未来社会を構築するための私たちの使命について考えました。

UNEP、環境省、外務省による開会挨拶の後、サステナビリティに関するダイアログが行われました。このセッションには、 株式会社 ファーストリテイリンググループ 新田 幸弘氏、株式会社セブン&アイ・ホールディングス 伊藤 順朗氏、楽天グループ株式会社 小林 正忠氏が登壇し、各社の環境に配慮した取組を紹介しました。ディスカッションにおいては、企業や機関が分野を越えて連携し環境問題に取組の必要性やその先にある市民一人一人の行動変容への期待に関して議論が行われました。

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ジェンダーと廃棄物ビデオ公開イベント

初日の2つのセッションの間に、ビデオシリーズ「GENDER AND WASTE NEXUS」の4か国語の翻訳版のローンチイベントが行われ、ビデオシリーズの紹介ビデオが公開されました。このビデオシリーズは、5つのビデオから成り、ブータン、モンゴル、ネパールの女性や男性の声を紹介し、廃棄物管理におけるジェンダーや女性のエンパワーメントについて取り上げたものです。

このビデオシリーズは現在、オリジナルの英語版に加え、日本語、ゾンカ語、モンゴル語、ネパール語の4か国語で、IETCYouTubeチャンネルにて公開されています。

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大阪特別イベントプラスチックごみ削減に関する国際ワークショップ(大阪ブルー・オーシャン・ビジョンの実現に向けて)

大阪市の特別イベントとして、プラスチックごみ削減に関する国際ワークショップが開催されました。古坂大魔王氏と大阪市環境局の井原氏は東京の会場から、そのほかの参加者はオンラインでの参加となりました。

ブレンダクークック氏(UNEP)によるプラスチックごみについての基調講演から始まったことのセッションでは、G20大阪サミットで共有された「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」の実現に向けたプラスチック削減に関する大阪市、東レ株式会社、大阪産業大学、グレーターマンチェスター(英国)による市民連携等、さまざまな取組の紹介が行われました。多様なステークホルダーと連携することで、本ビジョン実現目指す必要性等について議論が行われました。

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セッション1: 新型コロナウイルス感染症による廃棄物管理分野への影響

セッション1では、新型コロナウイルスの流行が廃棄物管理分野に与えた影響や、環境・社会問題という、より大きな視野からの関連性に焦点を当てました。前半では、エドワード・ホームズ教授(シドニー大学)が、コロナウイルスがどのように進化してきたか、また、今後予想される進展について概要を述べました。タランガ・トラデニヤ博士とサロッジ・ジャヤシンゲ教授(コロンボ大学)は、グローバル化、都市化、森林破壊、廃棄物の増加の関連性について発表を行いました。ネハ・パラシャール氏(インド工科大学パトナ校)は、パンデミック時におけるプラスチック廃棄物の増加と、インフォーマルな廃棄物管理におけるジェンダーの役割に触れ、循環型経済の重要性を強調しました。

後半では、メガ・ラティ氏(世界保健機関)が、ほとんどの国において医療廃棄物を安全に管理する制度がなく、パンデミックに対する世界の備えがいかに不十分であったかを説明しました。林美穂氏(地球環境戦略研究機関)は、医療廃棄物管理の改善がネパールに与えた影響について発表しました。ホルヘ・エマニュエル教授(シリマン大学)は、UNEPが間もなく公開する「Compendium of Technologies for Treatment/Destruction of Healthcare Waste」の最新情報や、パンデミックに備えるために役立つUNEPの資料を紹介しました。

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セッション 2  廃棄物と気候変動に関するグローバル会合 (非公開)

セッション 3: 環境に配慮した電気電子機器廃棄物の管理について

セッション3においては、E-waste(電気電子機器廃棄物)に関して対話が行われました。3人の登壇者により電気電子機器から発生する廃棄物の管理について、それぞれの知見が共有されました。ソフィアスグループのディーパリ・シンハ氏は、インドにおけるさまざまなE-waste生産者責任の取組やその教訓の紹介、DOWAホールディングスの湯本哲也氏は、日本や東南アジアにおけるDOWAのリサイクル事業の紹介、特に、タイにおけるE-wasteリサイクルの実証を紹介しました。Towards Zero Wasteのジャコブ・レナーツソン氏は、同社のプラットフォームを通した世界規模による排出者とリサイクル業者のマッチング支援事業を紹介し、そのプロセスを認証することの必要性について説明を行いました。

 

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